91.萌黄糸威胴具足:(東北歴史博物館蔵)
萌黄色の威糸が使われています。 兜の吹返に「向鶴紋(むかいづるもん)」が付けられていることから、南部家(なんぶけ)縁(ゆかり)の甲冑ではないかと考えられているようです。
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92.紫糸威二枚胴具足:(國學院大學栃木学園参考館蔵)
烏帽子形兜には鹿角の脇立と「巴紋(ともえもん)」の前立が付いています。 兜・目下頬を始め、全体を金色としています。
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93.鉄黒漆塗牡丹獅子金蒔絵仏胴具足:(佐藤博物館蔵)
胴に描(えが)かれた獅子と牡丹(ぼたん)の蒔絵が見事です。 兜はやや阿古陀形の兜鉢で、笠ジコロが付いています。
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94.浅葱絲威二枚胴具足:九鬼家伝来(佐藤博物館蔵)
浅葱色の威糸が大変鮮(あざ)やかで、眉庇や裾板など各所に蒔絵が施(ほどこ)されています。 前物が稲穂(いなほ)なのも面白いです。
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95.皺韋金泥塗桶側胴具足:(佐藤博物館蔵)
皺韋を貼った胴には金泥で家紋(かもん)が描かれています。 背中には旗指物が付いています。
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96.黒漆塗本小札絲緋威二枚胴具足:(佐藤博物館蔵)
全体を緋色で威した美しい甲冑です。 胴左前には鼻紙袋が付いていたと思われますが、今は失われています。
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97.鉄錆地桶側胴具足:毛利齊元所用(佐藤博物館蔵)
一見、簡素(かんそ)で落ち着いた感じのする甲冑ですが、良く見ると草摺の下段で威糸の色を変ています。
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98.鉄錆地連尺仏胴具足:(佐藤博物館蔵)
天辺に管(くだ)を立てた雑賀兜が特徴的です。 また、胴は連尺胴となっています。
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99.鉄黒漆塗文字蒔絵仏胴具足:(佐藤博物館蔵)
胴に縁起(えんぎ)の良い文字をいくつも高蒔絵とした珍しい甲冑です。 吹返の形も変わっています。
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100.黒漆塗桶側二枚胴具足:(個人蔵)
兜は桃形兜に一枚ジコロで、兜鉢の左右と胴の正面・背面に金箔で日輪(にちりん=太陽)を描いています。
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101.薄紫糸威二枚胴具足:牧家伝来(学習院大学史料館蔵)
大変シンプルなデザインですが、金の前立が印象的です。 シコロがやや裾(すそ)広がりになっています。
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102.伊豫札黒漆包革二枚銅具足 烏帽子兜:戸川家伝来(早川町戸川記念館蔵)
真向兎の前立をつけた烏帽子形兜、胴には赤の鼻紙袋を備えています。 鎧櫃には戸川家(とがわけ)の家紋(かもん)「三本杉(さんぼんすぎ)」が描(えが)かれています。
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103.伊予札桶側二枚胴具足:酒井忠勝所用(小浜市教育委員会蔵)
酒井忠勝(さかいただかつ)が「関ヶ原合戦(せきがはらのかっせん)」の際、14才で初陣(ういじん)をかざった時に着用したものと伝えられているようです。 軽く堅牢(けんろう)な作りで、装飾も控(ひか)えめですが、それだけに実戦での着用を想像させる甲冑です。
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104.伊予札桶側胴具足:酒井忠利所用(小浜市教育委員会蔵)
こちらも堅牢(けんろう)な作りで実戦向きな甲冑ですが、日根野頭形兜に付けられた一の谷の立物が目を惹(ひ)きます。
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105.緋糸威胴丸具足:(伝)松平忠告所用(尼崎市教育委員会蔵)
大袖・栴檀板・鳩尾板など大鎧の形式を持った胴丸具足で、いわゆる復古調と呼ばれる具足です。
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