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46.紫紺糸威二枚胴具足:長尚連所用(石川県立歴史博物館蔵)

柘榴形兜や、真鍮で「唐獅子牡丹(からじしぼたん)」を描いた段替胴など、大変に緻密(ちみつ)な作りの甲冑です。
(出典:「甲冑・鐙・刀装具」)
47.紺糸威六枚胴具足:岡嶋家伝来(石川県立歴史博物館蔵)

六枚胴の正面に金色で家紋(かもん)が描かれています。
前立も金色で、同じデザインで統一されているのが印象的です。
(出典:「甲冑・鐙・刀装具」)
48.白糸威二枚胴具足:(石川県立歴史博物館蔵)

天鵞絨で包まれた鳳凰の細工が付きます。
威糸の白色と、所々に見られる銀色が美しい甲冑です。
(出典:「甲冑・鐙・刀装具」)
49.金茶糸威二枚胴具足:生駒家伝来(石川県立歴史博物館蔵)

皺韋で包まれたと、その左前に備えた鼻紙袋が特徴です。
(出典:「合戦と武具」)
50.紺糸威伊予札二枚胴具足:(個人蔵)

三日月(みかづき)形の大きな前立がとても印象的です。
画像では分かりませんが、兜は様兜です。
また、全体の黒に対して家地萌黄色が鮮やかです。
51.紺糸威二枚胴具足:(金沢市立中村記念美術館蔵)

左右非対称の脇立で「八(はち)」の字を作り出しているのが大変面白いです。
魚鱗札を用いた籠手額袖も特徴的ですが、右下の一部を小窓(こまど)のように開閉するための蝶番(ちょうつがい)が見て取れます。
瑠璃斎胴の一種と思われます。
(写真提供:石川県輪島塗漆芸美術館)
52.朱塗合子形兜 黒糸威胴丸具足:黒田孝高(如水)所用(福岡市博物館蔵)

胴は黒田孝高(くろだよしたか)所用とされますが、画像に写っている兜は三代藩主の黒田光之(くろだみつゆき)が新たに作らせた朱漆塗の兜です。
「如水(じょすい)の赤合子(あかごうす)」と恐れられたと言う黒田孝高(くろだよしたか)所用の本来の合子形兜盛岡中央公民館に保管されており、そちらは銀白檀塗割ジコロを備えた兜です。
(撮影:藤本健八氏)
53.銀箔押一の谷形兜 黒糸威胴丸具足:黒田長政所用(福岡市博物館蔵)

兜は銀箔を押した一の谷形兜と呼ばれる変わり兜です。
非常に目立つ、独特の形状をしています。
2015年、福岡市博物館の調査で兜の銀箔の下に金箔が押されていることが分かり、当初は金色の兜だったのではないかと話題になりました。
(撮影:藤本健八氏)
54.黒漆塗鯰尾形兜 鶉巻紺糸威胴丸具足:黒田忠之所用(福岡市博物館蔵)

兜は鯰尾兜ですが、左右側面に羽(はね)が付いているのが変っています。
また、には鶉巻という手法が用いられています。
(撮影:藤本健八氏)
55.黒田藤後立付鉄錆地三十八間星兜 黒糸威丸胴具足:黒田綱政所用(福岡市博物館蔵)

黒田家(くろだけ)の家紋(かもん)をあしらった大きな後立が目を惹(ひ)きます。
丸胴と呼ばれる形式です。
(撮影:藤本健八氏)
56.段替二枚胴具足:千賀家伝来(古河歴史博物館蔵)

前立は小ぶりの天衝で、は胸を紺糸、腰を茶糸で威し胸腰取となっています。
各所に鍍金された家紋(かもん)が良いアクセントになっています。
57.二枚仏胴具足:弓削(ゆげ)家伝来(古河歴史博物館蔵)

鉄錆地仏胴に対して、野郎頭面頬朱漆塗が目立っています。
58.紺糸威桶側五枚胴具足:鷹見家伝来(古河歴史博物館蔵)

シコロが七分割された割ジコロとなっているのが変わっています。
前立は小ぶりの天衝で、朱漆塗の面頬が目を惹(ひ)きます。
59.黒塗紺糸威仏胴具足:(伝)石川昌勝所用(亀山市歴史博物館蔵)

瓢(ふくべ=ひょうたん)型をした杏葉が面白いです。
所々に石川家(いしかわけ)の家紋(かもん)である「笹竜胆(ささりんどう)」が付けられています。
60.皺革包紺糸胸取威二枚胴具足:(伝)石川主殿頭(いしかわとのものかみ)所用(亀山市歴史博物館蔵)

段替胴(胸取)で、全体的に大柄(おおがら)な作りとなっている事から、飾ることを目的として製作された甲冑ではないかと考えられているようです。
確かに見栄えのする甲冑です。

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