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ASHIGARU ARCHIBUGIERE A PIEDI ERA AZUCHI-MOMOYAMA 1568-1600
(PEGASO MODELS 90mm)

▼ 商品画像 ▼

甲冑 雑賀鉢


【キット内容】
PEGASO MODELS 製 の「ASHIGARU ARCHIBUGIERE A PIEDI ERA AZUCHI-MOMOYAMA 1568-1600(90mm)」です。
材質はホワイトメタル製で「ARCHIBUGIERE(アルキブジェーレ)」とはイタリア語で「火縄銃兵(ひなわじゅうへい)」を意味し、キットは文字通り火縄銃を構えた武将をモデル化しています。
タイトルは足軽となっていますが、装備を見るともう少し身分が高そうな感じです。

【兜】
火縄銃兵(ひなわじゅうへい)」と言うタイトルから個人的に「雑賀衆(さいかしゅう)」を連想しましたので、キットの頭形兜を実在の兜を参考にして雑賀鉢に改造してみたいと思います。
まず天辺の座を追加し、左右の側面の板に継ぎ目を加えて七枚貼りとします。
雑賀鉢特有の切り出した鉄と鋲(びょう)による装飾を追加し、打眉の形を修正、吹返は省略します。
改造の参考にした兜は輪貫前立でしたが、今回は蜈蚣前立に挑戦してみたいと思います。
兜の下に髪の毛を追加します。

【面具】
−−−

【胴】
特に改造は加えません。

【腕】
キットでは冠板の上、肩上との間にさらに一段付いているのですが、これが何なのか良く分からないので削り取り、を修正します。
火縄銃を持つ右手が顔の頬(ほほ)に干渉するようなので、右手の裏側と火縄銃芝引を削って薄くします。

【足】
特に改造は加えません。

【その他】
背中の指物四半に作り直してみます。
旗の意匠(いしょう=デザイン)は本で見かけた猪(いのしし)にしてみます。
猪(いのしし)は摩利支天の乗り物とされ、武勇に優れた者のみが使うことを許された意匠(いしょう=デザイン)だったようです。

指物四半四方などの旗の場合、竿(さお)とを接続する方法はいくつかあったようです。
キットは紐(ひも)で「×」字型に結び止めていますが、今回は金属製の「ト」の字型パイプによる連結とし、さらにパイプの上側に鳥毛出しを付けてみたいと思います。
なお出典を忘れてしまいましたが、竿(さお)の長さは「旗の下の辺が兜の中央にくるくらい」と言うのが一般的だったと言われているようです。

打刀を抜いて地面に突き立てていますが、そのような刀が傷む行為はしなかったのではないかとの個人的な見解から打刀に納めた状態にします。
と腕が干渉するので取り付け位置を修正します。
「絵でみる時代考証百科 日本刀・火縄銃・忍びの道具編」に、「鉄砲隊の兵士はしゃがんだときにが地面に当たらないよう、打刀天神差しにしていた」との記載が有りましたのでそのようにします。

キットは口薬入れ火薬入れ胴乱の三点を装着しています。
江戸時代初期以前の鉄砲兵の装備について書かれた良い資料を見つけられなかったのですが、キットのような箱型の胴乱はまだそんなに一般的ではなかったのでは、と言う個人的な見解で取り付けを止め、代わりに玉入れの革袋(かわぶくろ)を自作して追加します。
また火薬入れは紐(ひも)を腰に回して装着しているのですが、恐らく首や肩から紐(ひも)で下げたか、印籠のように根付を使って上帯から下げていたのではないかと考えました。
実際どのように装備していたのかについてはこちらもはっきりと分かりませんでしたので、とりあえず今回は根付を使って上帯から下げていたと言うことにします。
口薬入れの形状を修正します。

カルカについては前出の「絵でみる時代考証百科 日本刀・火縄銃・忍びの道具編」に、「折れた場合に備えて2〜3本持ち歩いて使用し、火縄銃本体に差してあるカルカは非常用として最後に使った」とあり、今回は個人的な好みでこの説を再現してみたいと思います。
左手と腰に1本ずつカルカを追加し、火縄銃本体のカルカも真鍮線(しんちゅうせん)で作り直します。
更に、キットの火縄の先端部分が折れてしまったので作り直します。







▼ 完成品 ▼

甲冑 雑賀鉢(改1) ヒストリカルフィギュア

甲冑 雑賀鉢(改2)

甲冑 雑賀鉢(改3)

甲冑 雑賀鉢(改4)

甲冑 雑賀鉢(改5)

甲冑 雑賀鉢(改6)


【製作後記】
の上の不明な一段を削ったところ、肩上に対するの位置、の曲がり具合、小鰭の修正が必要となってしまいました。
それぞれシコロにも干渉しないように修正をしなければならず、この作業が結構大変でした。
指物の竿(さお)は若干、予定より長さが短いのですがそのまま使用することにしました。
上半身と下半身のつなぎ目を上帯で隠そうとして上帯の幅を広くしすぎてしまいました。
他のフィギュアの時もそうなのですが、甲冑本体だけではなく付属する装備品・馬具・服装などが想定している時代に合っているのかどうかの情報を集める事がなかなか難しく、結局は今回のように個人的な見解と想像に頼って作らざるを得ないのが実情です。


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