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女騎馬武者
(MODELKASTEN 1/35)

▼ 商品画像 ▼

甲冑 プラ美


【キット内容】
MODELKASTEN 製 の「女騎馬武者(1/35)」です。
材質はレジン製、1/35スケールです。
これまで作ることの多かった54mmメタルフィギュアが大体1/32位のスケールだと言われていますが、それと比較すると1/35はとても小さく感じます。
今回は初めて見た時にとても衝撃を受けた清田七助(きよたしちすけ)の甲冑を再現してみたいと思います。
この甲冑は「大阪夏の陣(おおさかなつのじん)」での一番鑓(いちばんやり)の褒美として、細川忠興(ほそかわただおき)が自分の甲冑を与えたものと言われています。
何と言っても珍しいのは、その時にの正面に清田七助(きよたしちすけ)の名前を「quiyota xichisuque」と書き込ませたと言われるその意匠(いしょう=デザイン)です。
実物は残念ながら享保年間(きょうほうねんかん:1716〜1736年)に火災で焼失してしまったそうですが、細川家に残る「御甲冑等之図」に色付きの絵図が残されています。

【兜】
「御甲冑等之図」の絵図を参考に、吹返のない越中頭形兜にし、シコロ毛引威にします。
絵図に描かれた「杏葉」の脇立を再現してみますが、この脇立は初めから付いていたものではないようです。
もとの脇立がどんなものだったかは不明です。
なお今回のキットでは兜の下に束(たば)ねた髪の毛が再現されていますのでそれを利用します。

【面具】
絵図と手持ちの資料を参考に、半頬を作ります。

【胴】
絵図には詳細な解説が書かれていないので絵を見て判断するしかありません。
初めは横矧桶側胴かと思ったのですが、良く見るとの左側に蝶番(ちょうつがい)のない丸胴形式になっているようです。
丸胴形式で越中流具足なら縫延胴かと思いましたが、絵図のは表面が仏胴のようにのっぺりと描かれています。
さらに絵図では肩上の隙間から見えるの内側部分に横矧のような線が描かれている点からも、丸胴縫延胴で、表面が仏胴に見えるようにで包んだ包仏胴と言う想定で製作してみたいと思います。
この様式は立花宗茂(たちばなむねしげ)所用の甲冑(34)にも見られます。
また、異なる色で塗り分けられたの表面ですが、色の詳しい解説は書かれていません。
「黒・朱・?・金・銀・黒・朱・?・金」のパターンではないかと思われるのですが、「?」部分は色の判定が難しかったのですが、絵図から取り込んだ画像の明るさを上げてみた結果、何となく濃緑色(のうりょくしょく)っぽい感じになったので、今回は個人的な解釈で青漆としてみます。
キットのにあるモールドは埋め、両乳鐶鬼会の縁(ふち)の装飾は削り落とします。
草摺矢筈頭(やはずがしら)の切付札を四段下げており、数は全部で六間(ろっけん=六枚)と思われます。
さらに越中流具足で良くみられる通り、射向草摺を含む二間(にけん=二枚)の草摺裾板を連結していたようですのでそのようにします。
首の周りに襟廻を追加します。
なおの背面については絵図に描かれていませんので想像です。

【腕】
越中籠手に改造します。
座盤の配置は適当です。
は絵図に描かれていませんので、初めから付いていなかったのかもしれません。

【足】
越中佩楯越中臑当に改造します。
座盤の配置は適当です。
佩楯は左右の阿伊佐をボタンでとめるタイプの踏込佩楯とします。

【馬】
馬具は手持ちの資料を参考に改造し、馬の毛色は連銭葦毛にしてみたいと思います。
差縄は省略します。

【その他】
口髭(くちひげ)をつけて男性にします。
絵図を見ると指物縫いくるみ撓いと思われ、「波頭紋(なみがしらもん)」が付いていたようですので新たに製作します。
指物の寸法については記述がありませんでしたのでサイズは想像です。
合当理受筒も想像で製作し、槍(やり)は真鍮線(しんちゅうせん)を削って作り直した朱柄槍にしてみます。
個人的な好みで渡巻のある太刀とし、手綱も修正します。







▼ 完成品 ▼

甲冑 プラ美(改1) ヒストリカルフィギュア

甲冑 プラ美(改2)

甲冑 プラ美(改3)

甲冑 プラ美(改4)

甲冑 プラ美(改5) 甲冑 プラ美(改6)


【製作後記】
サイズが小さいこともあって、いつも以上に仕上がりが雑になってしまいました。
特に籠手佩楯の皺(しわ)・草摺の造形がかなり適当になってしまったのと、馬も連銭葦毛っぽい塗装ができませんでした。
連銭葦毛の別名が「虎葦毛(とらあしげ)」なので泥障を虎皮(とらがわ)にしてみましたが、実際に虎皮(とらがわ)の泥障があるかどうかは分かりません。
その他の馬具についても時代的・考証的に間違っている所があるかもしれません。
「quiyota xichisuque」と名前を記(しる)しただけでもかなり奇抜(きばつ)ですが、独楽塗を思わせるようなカラフルな塗り分けのもかなり目立(めだ)ちます。
いずれにしても当時の意匠(いしょう=デザイン)の多様さには改めて驚かされます。
今後も日本のメーカーさんによる甲冑フィギュアが出てくれると嬉しいです。

【後日追記】
2021年2月に発売されたマール社の「イラストでわかる日本の甲冑」では、桶側胴二枚胴)と解説されていたほか、の塗分けパターンは「黒・朱・黒・金・緑・黒・朱・黒・金」となっていました。



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