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〜 具足櫓 〜
甲冑・鎧・兜・具足・
戦国武将フィギュアのページ
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【キット内容】
ANDREA MINIATURES 製 の「TOYOTOMI HIDEYOSHI 1582(54mm)」です。
材質はホワイトメタルで、豊臣秀吉(とよとみひでよし)をモデル化しています。 兜は東京国立博物館所蔵の「一の谷馬藺兜(66)」がモデルと思われます。 なお本キットの馬は馬面と馬鎧を付けた状態でモデル化されています。
【兜】
東京国立博物館所蔵の一の谷形兜はシコロが六段、後立の馬藺の数は二十九本で、後立は猪目に似た土台に二本の角本を差し込んで兜鉢に固定するようになっています。 キットの兜は形状がそれとはやや異なっていますので改造してみます。 兜の下には髪の毛を追加します。
【面具】
面具は付けていませんが胸元に垂があります。 この部分は喉輪を胴の内側に着用していると言う設定で修正してみます。
【胴】
特に改造は加えません。
【腕】
袖を付けた上から陣羽織を着ていますが、袖は外した状態に変更してみようと思います。 キットの袖を削り取り、その部分に籠手の鎖(くさり)や筏金を追加します。
【足】
臑当はもともとの筒臑当のままですが、蝶番(ちょうつがい)を追加して立挙も板物に修正します。 貫にかかった家地の部分を削り取ります。
【馬】
キットの馬面と馬鎧はどちらもあまり見たことのない形状をしていますので、実物を参考に両方とも作り直してみたいと思います。 せっかくなので馬面は龍面と半馬面の二種類を作ってみようと思います。 半馬面は靖国神社遊就館(やすくにじんじゃゆうしゅうかん)の収蔵品の古い写真を参考にしましたが、その写真では馬の顔の側面を覆う部品の取り付け方が左右逆になっていると思いましたので修正します。 馬鎧は「馬の博物館」の収蔵品を参考に、前の部分はたてがみと胸元の所で左右の鎧を紐(ひも)で結ぶタイプとしました。 なお「大阪冬の陣図屏風(おおさかふゆのじんずびょうぶ)」を参考に、馬鎧は房三懸の上に着用とします。 肌付と泥障の形状も修正します。 豊臣秀吉(とよとみひでよし)の馬と言えば長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)に与えたと言われる「内記黒(ないきぐろ)」が知られていますので、馬鎧の下の馬はそのイメージにしてみます。 この馬は葦毛だったそうですが、「内記黒(ないきぐろ)」と言う名前から想像すると黒っぽかったのではないかと思われますので伊勢神宮(いせじんぐう)に奉納されている木彫りの神馬を参考に、「黒葦毛」と呼ばれる毛色(けいろ)にしてみます。 差縄は省略します。
【その他】
陣羽織は豊臣秀吉(とよとみひでよし)が榊原康政(さかきばらやすまさ)に与えたと言われる鳥毛陣羽織(東京国立博物館所蔵)に改造してみたいと思います。 この陣羽織はその名の通り全体に鳥毛が植えられ、背中には白の鳥毛を使って「太白」の文字を描いたものです。 刀は打刀を天神差しにしているという想定で「朱塗金蛭巻大小」とし、右手の軍配は采幣に変更してみます。 手綱を自作し、持ち方も少し修正します。
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▼ 完成品 ▼
▼ 龍面Ver. ▼
▼ 半馬面Ver. ▼
▼ 馬面なしVer. ▼
【製作後記】
馬鎧の札は網状(あみじょう)のミゾを付けて表現してみたのですが、ミゾのラインがところどころでズレてしまったり、ミゾが浅い部分もあってスミ入れが上手くできませんでした。 龍面・半馬面は共にイメージ通りの仕上がりに出来ず、サイズ的にもやや大きめになってしまったと思います。 塗装する時に気が付いたのですが腹帯の修正を忘れていました。 馬鎧も含めて馬具については手持ちの情報が少なく、時代的・考証的に間違っている所があるかもしれません。 なお手綱の持ち方は全くの想像です。 「朱塗金蛭巻大小」は陣羽織に隠れてあまり見えなくなってしまいました。 それ以外にも一の谷形兜のカーブの表現・陣羽織の鳥毛が獣(けもの)の毛のように見えてしまうなど、反省点の多い作品になってしまいました。
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